予防歯科
予防歯科について
当院の予防歯科の特徴
歯は一生使うものです。当院の予防歯科の考えでは、定期的にメインテナンスをし、健康な状態を保って一生歯を削らないで済むようになることを大事にしています。
歯に問題が起こってから対処する従来の歯科治療とは違い、歯の健康を維持するために定期的に歯科医院に通い、虫歯や歯周病にかからないようにしていきましょう。
歯の病気では、ばい菌によるものが多いため、当院では、ばい菌を直接目で見て確認し消毒するために、顕微鏡を用いております。北欧などでは、この予防歯科の方法が広く浸透していて、ご高齢になられても健康な歯を保ってる方が多くおります。
医院の診療体勢について
当院は「歯科治療は人と人との対話である」という考え方から、歯科衛生士担当制を採用しております。患者様と技術者である歯科衛生士とのフィーリングを大切にしておりますので、担当衛生士のご指名、変更などもお気軽にお申し付けください。
予防歯科の重要性
虫歯や歯周病など、歯の病気は多岐にわたりますが一番大切な事は病気にならない事です。たとえば、虫歯などで歯の詰め物をした場合、天然な歯と違って歯と詰め物には顕微鏡でやっと見えるくらいですが隙間ができてしまいます。その隙間からばい菌が歯に入り、詰め物の下で虫歯が再発する可能性があります。
また、歯周病で歯を抜いて、抜いた箇所に歯を入れる治療を行った場合、抜いた歯の周りの歯を削ったり、噛み合わせの負担がかかったりします。以上のことから、健康で天然の歯に勝るものはないというのが当院の考えです。
定期的にメインテナンスをするとこで、一生使う歯を削ったり抜いたりする事にならないようにしていきましょう!当院がしっかりサポートします!
定期検診について
定期検診でわかること
定期検診を行うことで、いま現在の患者様の口腔内の状況がわかります。歯の病気はご自身では気づかない事が多く、なにか症状が出た際は神経を除去したり歯を抜いたりするまで病気が進行している事が多くあります。
そのため、当院で定期検診を受診される事により「今は病気があるか」「病気があってもすぐ治療する必要がないか」を検診することができます。早期発見、早期治療、しっかり予防、が大切です。
定期検診を行うメリット
定期検診により、潜在している病気を発見することができます。経過観察でよいか、すぐに治療する必要があるか、しっかりと診断させていただきます。
早期に治療する事で、歯を抜かずに済んだり、神経をとらずに済んだり、銀歯を入れる必要がなかったり、と多くのメリットがあります。
定期検診の流れ
以下の①〜④の検査を行います。その後、歯のクリーニングを行います。
- 問診・視診患者様のお悩みにしっかり耳を傾けます。個室もご用意しておりますので、お気軽にお申し付けください。
- 歯周ポケット検査歯と歯茎の溝の深さを測ることで、炎症があるか、病気が進行していないかをチェックします。痛みがないように無痛治療に配慮し、ゆっくりと丁寧に確認を行います。
- レントゲン撮影歯周病は、骨の病気です。レントゲンで確認することで、骨の状態を調べることができます。隠れている虫歯を発見することもできます。また、前回のレントゲンと見比べる事で、目で見えない場所に病気がないか、前回と比べて悪くなってないか、などを調べます。
- 位相差顕微鏡お口の唾液を綿棒で採取し、ばい菌を顕微鏡で確認します。クリーニングで歯の汚れを除去する事は大切ですが、悪さをしてるばい菌の正体を特定し、専用の薬剤で直接アプローチすることで、根本の原因を除去する事が可能です。
定期検診を受診する頻度
3ヶ月に1回、季節が変わる毎にメインテナンスをしていくのが理想です。歯や歯周病の状態によって、月1〜2回のメインテナンスが必要な場合もあります。
医院で行っている
予防歯科メニュー
クリーニング(スケーリング)
スケーラーという器具を用いて歯冠部(歯の歯茎より上の部分)に付着したヤニ汚れや茶渋、プラーク(汚れ)や、ばい菌、歯石、バイオフィルム(微生物の集合体で水道の排水口にヌルヌルとした膜みたいなもの)を除去します。
患者様の口腔内の状態や痛みの感じ方に合わせて、ハンド、超音波、エアフローを使い分けて施術を行います。またルートプレーニングと言われる、歯茎の内側の歯石や歯垢除去も丁寧に行います。
歯周病の予防や治療としても
クリーニングは、歯を綺麗にすることだけではなく、歯周病の予防や治療としても行います。
痛みにも配慮
超音波を使用する清掃においては、振動の強さは選ぶことで痛みに配慮します。ご要望があれば麻酔をし無痛で行う事もできます。
クリーニングの流れ
クリーニングは大きく4つのステップで行います。前述した、定期検診①〜④の流れと同様です。
歯面清掃・研磨
クリーニングにて歯石・歯垢を取り除いたら、次は歯面清掃と研磨を行います。クリーニングで取りきれなかった歯垢や着色をとりつつ、歯をツルツルに磨いていきます(凸凹があると汚れが付着しやすいため)。
- 歯面の染色特殊な薬剤を歯に塗ることにより、歯垢の付着している箇所を目視で分かりやすくします。
- 歯面清掃・研磨歯に研磨剤を塗り、回転ブラシやラバーを使用して歯垢や着色を落としていきます。また、歯を研磨して歯の表面の段差やざらつきを取り、汚れや着色が付着しにくい丈夫な歯にしていきます。
- フッ素塗布・キャップシステムキャップシステムとは歯の表面の材料のハイドロキシアパタイトの成分が入った薬で歯を強化することです。その上にフッ素をコーティングすることによって虫歯になりにくい歯を作っていきます。
- 「ホームケア指導」ご自宅での歯のケアの方法を指導させていただきます。歯科医院でどれだけ綺麗にしても、歯ブラシの方法が間違っていたら定期検診のクリーニングの正しい効果が出ません。予防歯科とは、歯科医院と患者様の共同作業です!一人ひとりやり方は違うと思うので、患者様毎の歯ブラシや歯間ブラシの正しい使い方や、磨きにくい箇所への歯ブラシの当て方などを細かく指導していきます!
クリーニングを
受ける頻度
着色や歯垢、歯石のつき方や、歯周病の状態によりますが、一般的には3ヶ月毎のクリーニングを推奨します。状態によって、1〜2ヶ月のクリーニングをおすすめすることもあります。
歯ブラシ、フロス、
歯間ブラシの使い方
- 歯ブラシで狙わないといけない箇所は、歯に汚れがつきやすい部分です。歯の噛む溝の面、歯と歯茎の隙間、歯と歯の間の3つの部位を狙って磨きましょう。
- 歯にブラシを45度に傾けて、一歯一歯丁寧に磨いていきましょう。
- 歯ブラシは、強い力を入れるよりも「どこに当てるか」が大切です。あまり力を入れると歯茎が下がり、歯がしみることもありますので優しく磨いてあげましょう。
- 歯と歯の間は、歯ブラシだけでは届かないので、フロスや歯間ブラシも取り入れていきましょう。フロスはできれば全ての歯の間に行いましょう。お忙しい方は、最低寝る前だけでも行なって下さい!歯と歯の間にフロスを入れたら、そのまま横にひいて糸を出してください。入ってきた方向に引くと詰め物が取れたり、汚れが残っていたりします。歯間ブラシはフロスより簡単なので、フロスがやりにくい場所に用いてください。
口臭検査
口臭があるかどうかは、実際本人が気にしてるだけで、たとえ口臭が無かったとしても心理的な負担はかなりのものです。また、人とのコミュニケーションの障害にもなり、人と接することに消極的になってしまいます。さらには、歯周病の進行を促進してしまう可能性があります。
口臭が気になる方はお気軽にご相談ください。原因を特定して、気持ちの良い口腔環境を作っていきましょう!
歯石やバイオフィルムに
ついて
歯石について
歯についた歯垢やプラークが、唾液の中のカルシウムと合体し歯の表面に固まってしまったものが歯石です。歯ブラシでは除去できないので、歯科医院のスケーラーなどの専門の設備でクリーニングする事が必要です。
歯石が歯茎の上にあるか、下にあるかで、二種類に分けられます。
- 歯茎の上の歯石は、白っぽい色をしていて比較的柔らかいです。歯茎の下にあるものより量が多く、発生しやすいのが特徴です。下の歯の裏側によくできます。比較的簡単に除去する事ができます。
- 歯茎の下の歯石は、黒褐色をしています。歯茎の出血が原因でできます。歯茎の上の歯石と比べて量は多くありませんが、硬くて除去が困難です。また、歯周病の原因になるので、歯科医院でしっかりと除去する必要があります。
バイオフィルムとは
バイオフィルムは、私たちの身近に存在しています。水道やお風呂場の排水口にヌルヌルとした膜みたいなものがバイオフィルムです。いわゆる粘性のある細菌膜です。
バイオフィルムは、私たちの口の中にも存在しており、歯の表面に細菌が集まって時間をかけて作られていきます。口の中の細菌は、500〜700種類も存在し、歯を磨かないと1兆個にもなると言われています。歯磨きをした後でも1000億個も存在します。
また、バイオフィルムの特徴として、歯磨き後に8時間経った頃から歯の表面に細菌が付着して増えていきます。72時間も経てば完全なバイオフィルムになってしまいます。磨きにくい場所に残った汚れがネバネバのバイオフィルムになって、水などには流されず、どんどん菌を巻き込んで強固な塊になっていきます。
歯茎の検査
- ポケット検査(基本・精密)歯茎の深さや歯垢歯石の付着、骨の状態をみるために行います。プローブを使用し、痛くないように配慮しながら歯茎の一箇所だけの深さを測定します。歯周病の重度な方には6点の精密検査も行います。
- 歯茎からの出血の有無プローブによって歯茎が出血するかどうかを確認します。出血がある場合は炎症があることを示すため、ブラッシング指導やクリーニングが必要です。
- 歯の動揺度の検査歯周病によって骨が減少すると、歯がグラグラと動くことがあります。動揺がある部分は歯周病が進行しているか、噛み合わせに問題がある可能性があります。
- プラークの染め出し特殊な液体でプラークに色をつけ、どこに汚れがついているかを調べます。色をつけることにより、汚れがつきやすい部位が分かり、適切なブラッシング指導ができます。また、目で見逃しがちな汚れもしっかり取り除くことができます。終了後、歯にピンク色が残る場合は希望に応じて除去します。
- 位相差顕微鏡によるばい菌の検査お口を綿棒で拭いて唾液を顕微鏡で観察し、口腔内で悪さをしている細菌の種類を可視化します。ただ清掃するだけでなく、最適なお薬を用いて歯周病の菌を殺菌することができます(ご希望によって実施)。
PMTCについて
PMTCとはプロによる
機械的歯面清掃のことです。
P:
プロフェッショナル歯科医師、歯科衛生士
M:
メカニカル機械的
T:
トゥース歯
C:
クリーニング清掃
PMTCの流れ
ラバーカップやブラシなどの様々な機材を使い、汚れを落としていきます。
- ますば、スケーラーで歯面の汚れを落とします。歯石がついてる場合は、超音波やハンドスケーラーやエアフローで除去していきます。そして、低速回転をする電動歯ブラシのような機械に研磨剤のペーストをつけ歯面に残っている汚れや凸凹を取っていきます。こうすることで、お口の中で細菌が繁殖してできるバイオフィルムを剥がす事ができます。バイオフィルムを剥がす事で、歯面をツルツルにし新たな汚れや細菌をつきにくくしていきます。
- 次に、歯と歯の間のお掃除です。フロスや歯間ブラシを使って汚れを落とします。歯と歯の間というのは汚れがとても溜まりやすく、虫歯や歯周病が起こりやすい場所です。歯と歯の間のお掃除はとても大切で、ぜひご自宅でも行なって欲しい掃除です。
- 最後にフッ素塗布とキャップシステムです。歯の材料のハイドロキシアパタイトと呼ばれる物質を含んだキャップシステムというお薬で歯を硬く強くします。そして、9000ppmの高濃度フッ素をコーティングする事で虫歯になりにくく、歯を強化していきます。C1の「穴は空いてないものの虫歯になりかけてる歯」は、キャップシステムをすることにより虫歯を進行させずに済みます。痛みを伴ったり、歯を削ったりする必要がなくなります。